コピー機のクリーニング 実施するタイミングと方法を解説

コピー機が突然不調を起こした際には、「どうやって解決すればよいのかわからない」「業者を呼んだ方がいいのか判断できない」と悩みがちですが、多くの場合は適切に対処することで元通り使えるようになります。

「印刷物に汚れや黒い線が出る」といった時にはまず、コピー機のクリーニングを試してみてください。

本記事では、クリーニングのやり方や手順、タイミングについてまとめました。
日ごろのメンテナンスの参考にしてください。

コピー機のクリーニングが必要なタイミングは?

コピー機のクリーニングを行うタイミングは、印刷物に汚れや黒い線が入る等の問題があらわれたときです。

こういった汚れなどの症状は故障ではなく、使い続けていれば自然に発生するものです。
適切にクリーニングすればすぐに改善するので不安に思うことはありません。

業者による定期的なメンテナンスを除いて、コピー機のクリーニングはそこまで頻繁にしなくても大丈夫です。

むしろ、必要以上に頻繁なクリーニングは、故障やトラブルの原因になりかねません。
プリントされた印刷物を見て、汚れや黒い線が出ていたときにのみ、クリーニングを行うようにしましょう。

>コピー機で線が入るのを防ぐには?黒い線と白い線が入る場合について

コピー機のクリーニング方法

コピー機のクリーニングは頻繁に行うものではないので、どこをどのように掃除すればいいのか、多くの人はご存じないでしょう。

ここでは、コピー機のクリーニング方法をパーツごとに解説していきます。
オフィスにあるコピー機で実際に確認してみるとわかりやすいでしょう。

ガラス板・原稿カバーの掃除

コピーやスキャンで印刷物に黒い線が入るときにまずチェックする箇所は、原稿を置くガラス板や、置いた原稿を押さえる原稿カバーです。

クリーニングは、付属している清掃クロスもしくは柔らかい布を用意します。
薄めた中性洗剤を付けて丁寧に拭きあげ、乾拭きをして、水気をとったら終わりです。

なお、シンナー等の有機溶剤は絶対に使用しないでください。
プラスチックの塗装やコーティングを痛める可能性があります。

自動原稿送り装置の掃除

次に自動原稿送り装置ローラー部分を掃除しましょう。
原稿送りローラーが汚れていれば、給紙された紙も汚れます。

カバーを開いて、糸くずが出ない乾いた布や、ペーパータオルでローラーを拭きます。

インクの染みがある場合には、中性洗剤か水で布、ペーパータオルを湿らせてからふきとりましょう。
綺麗で乾燥した状態になるまでしっかりと拭いてください。

プリントヘッド(防塵ガラス)の掃除

上記の清掃をしても白い線や黒い線が残る場合は、本体内部の清掃を行います。
本体内部を清掃するには、インクカートリッジを取り出してから各スロットの穴を付属の清掃棒で清掃しましょう。

清掃棒は機種ごとに設置されている位置が違うので確認してください。
清掃棒を穴に差し込んでから、奥までゆっくり差し込んで前後に動かします。

清掃が終わったら、同じ位置に清掃棒を戻しておきましょう。

【参考】コピー機の自動クリーニング機能について

上記の方法を試しても改善しない場合には、コピー機の自動クリーニング機能を使ってみてください。

ただし自動クリーニング機能は、メーカーや機種によって機能の名称や操作方法が異なります。
また全てのコピー機に搭載されている機能ではない点にも留意してください。

クリーニングと併せて行いたいお手入れのポイント

コピー機に必要なメンテナンスは、クリーニングだけではありません。
クリーニングと併せて行っておきたいお手入れをまとめました。

定期的なトナー交換

コピー機はトナーの残量が少なくなると、交換時期を知らせるサインを出します。
サインが出ていても、カートリッジ内にはトナーが少し残っているので、しばらくは使い続けられますし、本体からトナーカートリッジを外して左右に4~5回振ってみると印刷できることもあります。

しかし交換が面倒だからといって、交換時期が過ぎたトナーを使い続けると、いよいよ使えなくなったときに、業務に悪影響が出るかもしれません。

サインがでたらすぐに交換できるように新しいトナーはあらかじめ用意しておくことをおすすめします。
また、トナーの残量は定期的に確認しておくことも重要です。

紙詰まりの予防

コピー機のトラブルの中でも、特に頻発するのが紙詰まりです。

紙詰まりの対処には手間と時間を要するため、紙が詰まってから対処するよりも、給紙ローラーを定期的に掃除するなどの予防策を講じるのがおすすめです。

折れた裏紙や静電気を帯びた用紙の使用も紙詰まりの原因になります。
用紙は正しく規定枚数でコピー機の対応外の用紙を使わないようにしてください。

また、用紙は気候の影響を受けやすく、梅雨の湿気や寒い時期の結露で水分を含んでくっつくことがあります。

雨の日に急に紙詰まりが起きた場合には、エアコンで除湿するなど空調を調整しましょう。
乾燥材を用紙トレーに入れておくことも湿気対策には効果的です。

用紙の補充

印刷の途中で用紙がなくなると、当然ながら印刷は途中で止まってしまいます。

「印刷が終わっていないことに会議の直前で気付いた」といったトラブルを予防するためにも、コピー機の用紙はこまめに補充しましょう。

自分が印刷できれば良い、もしくは誰か補充して欲しいと考えるよりも、周囲の働きやすさも考えて、自分で小まめに補充するようにしてください。

忙しくない時間や昼休みであれば、業務に影響を与えずに用紙を補充できます。
ただし、用紙の入れすぎは紙詰まりの原因になるため、適切な量の補充にとどめてください。

コピー機のクリーニングについてのまとめ

印刷物が汚れたり、黒い線が入ってしまったりする際には、コピー機のクリーニングを行えば改善することができます。

ついつい後回しにしがちなクリーニングですが、適切なクリーニングによってコピー機が円滑に機能すれば、長期的には生産性の向上に繋がります。