コピー機の主要メーカーごとの特徴と選び方

本記事では、主要なコピー機メーカー10社について、それぞれの特徴を解説します。
あわせて、コピー機の選び方についても解説するので、購入時の参考にしてください。

コピー機を選ぶ時の判断基準

コピー機を選ぶ時の判断基準コピー機を選ぶときには、印刷枚数や印刷速度が主な判断基準になります。
スペックが高いほど高額になるので、予算と照らし合わせながら、自社の用途に合ったものを導入するようにしましょう。

ちなみに印刷速度は「ppm」という単位で表されることがあります。
1分間にA4用紙を印刷できる速度を表しており、例えば15ppmなら1分間に15枚印刷できるということです。

似た単位に「ipm」というものもあります。
こちらも1分間に印刷できる枚数を表す単位ですが、国際標準化機構(ISO)が決めた方法に則って出した数値という点がppmと異なります。
どちらの単位を使っている場合も、数値が高い方がハイスペックです。

また、本体のスペックと並んで重要なのが、保守サービスの内容や質です。
トラブル発生時に適切に対応してくれる業者を選びましょう。
自社で保守サービスを提供している業者は、顧客と長期にわたって良い関係を築きたいと考えているため、対応もスピーディかつ丁寧な傾向があります。

コピー機のメーカー10社を徹底比較!

コピー機のシェアは、リコー、フジフィルム、キヤノンの3社が全体の7割を占めています。
以下に、シャープやコニカミノルタ、近年シェアを伸ばしている京セラなどが続きます。
ここからはコピー機のメーカー10社をピックアップし、概要や特徴を紹介します。

リコー

主にオフィス機器を扱い、中でも光学機器の品質に定評のあるリコー。
コピー機においても、そのノウハウを存分に発揮し、印刷技術の高さを武器に、トップシェアの一角を占めており、2016年には国内でコピー機・複合機メーカーとしてシェアNo1になっています。リコーのコピー機・複合機は、機能が豊富な点が特徴。
顔認証やパスワード認証などのセキュリティから、両面スキャンまで幅広い機能を搭載しています。

また2色印刷がモノクロ価格で済むという点も他のメーカーにない特徴です。
トラブル発生時には、ガイダンス機能が復帰をサポートしてくれます。さらに全国いたるところにサービス拠点を展開しているため、保守サービスを受けやすい点も魅力です。

富士フイルム

富士フイルムのコピー機は、業界トップレベルともいわれる高画質印刷が特徴。
トナーの粒子が業界最小クラスとなっており、印刷物の高い解像度を実現しています。
文字や線がガタつきにくく、写真の明度の変化などもきめ細かく表現できます。
印刷物の品質を追求したい企業にはおすすめです。

また、画質だけでなくコピーのスピードもピカイチ。
1分間でカラーなら最大70枚、モノクロなら最大110枚のコピーが可能なので、大量のコピーでもストレスがありません。
その他セキュリティの強化に力を入れており、通信データ保護やユーザー認証、アクセス権限の制限など、さまざまな手法で情報漏えいを防ぎます。

キヤノン

高い品質を売りにするキヤノンのコピー機は、特に大量印刷の際に威力を発揮します。
名刺やフライヤーなど様々な規格に対応する多芸さも魅力。資料のコピーやスキャンに留まらず、さまざまな場面で活躍してくれます。

使い勝手も良く、タッチパネルを用いた直感的な操作は、ユーザーにストレスを感じさせません。
一方で、他メーカーの機種に比べると、価格の高さがネックになるでしょう。

シャープ

シャープのコピー機は、基本性能の高さと価格の安さが魅力です。中古市場にも多くの機種が出回っているため、リースではなく、自社で所有したい企業にも適しています。
大型タッチパネルは明るくて視認性がよく、シンプルなインターフェースも相まって、操作性の高さにも定評があります。

ただし、画質に関してはトップ3社にやや引けを取ります。
写真やイラストなどの印刷がメインの用途であれば、他の選択肢を検討するほうが良いかもしれません。
モノクロ印刷がメインで、かつコストを抑えたいと考えている企業におすすめです。

コニカミノルタ

古くからカメラやデジタルカメラの開発や販売を行っていたコニカミノルタ。
カメラ開発で培われた技術はコピー機にも投入されており、発色の良さや繊細な精度の高い印刷が魅力です。

コピー機のデザインはスタイリッシュかつコンパクトなものが多く、スペースを省略したい企業や、コピー機もインテリアの一部と考える企業にはおすすめです。

京セラ

京セラのコピー機は、モノクロ1円、カラー10円という、カウンター料金の安さが魅力です。
耐久性が高い点も大きな特徴。
通常のドラムの寿命は10万枚と言われていますが、京セラのドラムは100万枚の印刷が可能です。
コピーが低単価であることと併せて、長期間の使用に耐えるため、総じてコストパフォーマンスの高いメーカーといえるでしょう。

またタッチパネルは大型で、見やすく使いやすい仕様。
カスタマイズが可能で、よく利用するメニューをタップしやすい位置に持ってくるなどパーソナライズできます。
保守契約はフルサポートとセルフメンテナンスの2タイプから選択可能。自社に合った形での契約を結びましょう。
一方で画質の面では、そこを武器にするメーカーと比べると一歩劣ります。

エプソン

家庭用のプリンターや複合機でも知られるエプソンは、ラインナップの幅広さが強み。
インクジェットプリンター・レーザープリンターそれぞれで、個性豊かな製品をラインナップしています。
機能、デザイン、耐久性など、さまざまな要素を加味し、自社の用途にあった製品を選べます。また、印刷スピードに優れた機種が多く、省エネ性能の高さも魅力です。

ムラテック

ムラテックのコピー機は、他社であれば別途オプションでの搭載となるMacOSを、デフォルトで搭載しているのが特徴。
社内でMacをメインに使用している企業に適したメーカーです。
そのため、Macの使用頻度が高い、デザイン業界ではムラテックのシェアが高くなっています。

日本全国に拠点があり、
土曜日でも無料で保守を受けられるため、サポート面でも安心感があります。

東芝テック

東芝テックは、リーズナブルな価格のコピー機を数多くリリースしているメーカー。
東芝テックのコピー機・複合機は高いセキュリティ機能に定評があります。
「セキュリティHDD」という、HDDに記録されたデータをすべて暗号化する機能が搭載されています。

また、印刷が完了すると元データを削除してくれるなど、セキュリティは万全。
その他の性能面にもこれといった難はなく、低コストで高性能なコピー機を求めている企業や、情報漏洩に気をつかいたい企業に適しています。

ブラザー

規模の小さなオフィス向けのの、コンパクトなコピー機を中心に展開しているメーカーです。
画質や印刷スピードに関する性能は高くはありませんが、その分価格はリーズナブル。
コピー機の使用頻度はそれほど高くない、とりあえず1台コピー機を置いておきたい、といった小規模なオフィスでの使用に最適です。

各メーカーのコピー機比較

各メーカーのコピー機比較「どのメーカーのコピー機が優れているのか?」という問いに対する答えは、自社がコピー機に求めるものによって変わります。
品質重視で選ぶのなら、リコー、富士フィルム、キヤノンの上位3メーカーに加えて、コニカミノルタも候補に入るでしょう。
操作性の面では、やはり上位3メーカーの評価が高いですが、シャープも優秀です。

コストパフォーマンスを見ると、手頃な中古品が手に入りやすいシャープや、カウンター料金の安い京セラに加え、そこそこの性能を安価にまとめた東芝テックも選択肢に入ります。
Macとの親和性が高いムラテックや、ラインナップの幅が広いエプソンも併せて見比べると、用途にあったコピー機を選べる確率が高くなるでしょう。

コピー機メーカーについてのまとめ

主要なコピー機メーカーと、それぞれの特徴についてご紹介しました。
実際には同じメーカーであっても、製品ごとに価格やスペックの開きがありますが、ある程度のイメージを持っておくことで、コピー機選びが円滑に進みやすくなります。