【症状別】スキャンデータが黒くなる時の原因と対処法

複合機やコピー機などを使って自分でスキャンする際には、上手くできないことも多いもの。
特に多いのがスキャンしたときに黒くなる症状です。
なぜスキャンしたデータが黒くなるのか、その原因と対処法について紹介します。

スキャンデータが真っ黒になる場合の原因と対処法

スキャンしたデータが黒くなってしまうのには、いくつかの原因が考えられます。
誤ったシートを使っている、設定に問題があるなどの要因があるので代表的なものについて詳しく見ていきましょう。

OHPシートやトレーシングペーパーを使っている

黒くなった時に使っていた用紙は、OHPシートもしくはトレーシングペーパーではありませんか?
これらの紙を使うと黒ずんだり、真っ黒になったりすることがあります。
いずれの用紙も光を通すので、黒くなりやすいためです。

OHPシートやトレーシングペーパーを使っていたのであれば、用紙の種類を変えて再度スキャンしてみましょう。

もしほかの用紙を使ってスキャンしても黒くなるようなら、別に原因があります。

TIFFのカラーまたはグレイスケールで保存している

次に疑ってみてほしいのは、保存形式の設定です。
TIFFのカラーもしくはグレイスケールにしているのであれば、それが黒くなる原因かもしれません。

TIFFのJPEG圧縮形式のデータの場合、CapturePerfect以外のソフトだと問題を起こすことがあるからです。
その結果、スキャン結果が真っ黒になってしまうのです。

もしTIFF形式での保存を希望するのなら、通常白黒でスキャンすると問題解決できるでしょう。
そのほかにはPDFファイルなどほかの形式で保存してみるのも一考です。

コントラストや明るさの設定が極端になっている

以上の要因がどうも違うというのであればスキャナーの設定を確認しましょう。
ドライバの明るさ/コントラスト設定が正常になっているかどうかチェックしてみてください。

明るさやコントラスト調整が極端なところに行っていると、問題が起こりやすいです。
特にスキャンしたデータが真っ黒もしくは真っ白のような極端な結果になるときに、設定ミスの起きていることが多いと言われています。

スキャナのロックスイッチを解除していない

スキャナーの方に問題のある場合も考えられます。
スキャナーが書類を正常に認識しないケースです。

例えばスキャナーのロックスイッチが解除されていないと、真っ黒になることがあります。
出荷時、スキャナーにはロックがかけられています。
輸送時に破損しないための処置です。

スキャナーによって若干場所が異なりますが、大半は底面もしくは原稿台カバーの下にロックが設置されています。
もし南京錠のかかったマークの方にスイッチが来ているのであれば、南京錠の外れたマークの方に動かしましょう。

その他の対処法

スキャンしたデータが黒くなる主要な要因について、いくつか紹介しました。
しかし中にはいずれも思い当たる節がない、原因の特定ができないケースもあるはずです。
その場合に試してみてほしい対処法について紹介しますので、参考にしてみてください。

キャリブレーションの実行

まず試してみてほしいのは、スキャナーを接続し直す方法です。
スキャナーとパソコンをUSBケーブルで接続しているのであれば、いったん外してしばらく時間をおいてから接続し直します。
USBハブを使って両者を接続させていませんか?
もしそうならパソコンとスキャナーを直接つなげると症状が改善するかもしれません。

ACアダプターのあるモデルを使っていますか?
もしそうなら同時にアダプターの接続も試みてみましょう。
ACアダプターを延長コードにつなげている場合には延長コードをはずして、直接コンセントと接続するのがいいです。

PCとスキャナを接続し直す

スキャナーをはずして再度接続しても問題解決しなければ、再インストールを試してみましょう。
つまりいったんスキャナードライバーを削除して、しばらくしてから再インストールする流れです。

スキャナドライバーの再インストール

スキャナードライバーの認識がうまくいっていない可能性があるので、再インストールを試みてみましょう。
ここまで対処すれば、症状の改善する可能性が高いです。

しかし中には、スキャナドライバーを再インストールしても黒くなる症状が改善しない場合もあり得ます。

その場合、本体に何かしらの不具合の発生している可能性が高いです。
販売店もしくはメーカーの修理サービスに問い合わせましょう。

スキャン画像の背景が黒くなってしまう場合の原因と対処法

スキャンそのものは問題なくできるけれども、背景が黒くなる症状が出る場合もあります。
スキャンした背景が黒くなるのにもいくつか原因が考えられるので、以下で詳しく見ていきます。

ガラス面にゴミが付着している

まずはガラス面に何らかのゴミがついて、それが黒くしている現象です。
読み取りのガラス面にゴミが付着していると、縦スジが発生します。
これをスキャナーが原稿端と誤って認識することで起きる可能性があります。

ゴミが付着しているのであれば、対処法はシンプルです。
その付着しているごみを取り除けばいいわけです。
ガラス面を定期的に清掃することで、このような黒くなる現象も予防できるかもしれません。

片面読み取りの場合、反対面のガラスが影響することはないです。
しかし念のため、反対面のガラスも清掃しておくといいでしょう。

ただしもし装置の内部にゴミが付着しているのであれば、自分では取り出せません。
メーカーもしくは販売店に問い合わせて、修理をお願いしましょう。

原稿の地色が濃い・原稿に太い線等が入っている

読み取りする原稿に問題があって、背景が黒くなる場合もあります。
原稿の地色がもともと濃いため、背景色との区別がつかなくなってしまうケースです。
また外周付近に黒い領域があると、スキャナが背景色と誤って認識する場合もあります。

もし原稿が原因で背景が黒くなるのであれば、設定を変更しましょう。
自動用紙サイズ検出機能ではなく、定型サイズの読み取りに変更してください。

原稿の周囲5mm以内に文字や罫線のある原稿やベタ塗りのある原稿などは背景の黒くなる可能性が高いです。
また原稿を裁断している場合も、設定変更がおすすめです。
裁断をしたときに紙の繊維などの成分が付着しているかもしれません。

スキャンした画像に黒い線や筋が入る

スキャンしたときに、画像データの途中で黒い線や筋のようなものが入ることはありませんか?
これはスキャナーそのものの汚れが原因です。
対処法について、以下で詳しく見ていきます。

主な原因はスキャナの汚れ

黒い線が入る場合、ガラス面を確認してみてください。
こちらが汚れている場合、黒い線が入りやすくなります。

また自動原稿送り装置を使用して黒い線が入る場合、端についている細長いガラス面に汚れが付着している可能性が高いです。
セロハンテープやノリなどの粘着物が付着しやすい箇所なので注意しましょう。

スキャナの清掃方法

ガラス面が汚れている場合、この汚れを取り除くことで問題解決できるかもしれません。
ガラス面を拭いて、ゴミなどを取り除きクリアにしましょう。

柔らかい布で乾拭きするのが良いですが、汚れが完璧に取り除けない場合があります。
その場合は、水に濡らして硬く絞った布でまず水拭きし、その後に乾拭きをして水分をしっかり取り除きましょう。

水拭きでも汚れが取り切れないようであれば、中性洗剤で同じように拭き取ってみましょう。

拭き掃除をする際には、水もしくは中性洗剤のみを使用することです。
薬品類やシンナー、ベンジンなどは使用しないでください。

カスタマーエンジニアへ相談する

掃除をすれば、黒い線の入る症状はかなりの確率で解決するでしょう。
しかしもし症状が改善しないようであれば、複合機の内部に何らかの問題の起きている可能性が高いです。
その場合には、カスタマーエンジニアに連絡しましょう。

メーカーによって修理の申し込み先を用意しているので、問い合わせてみてください。

その他スキャンデータの色が変わってしまう問題の対処法

その他スキャンデータの色が変わってしまう問題の対処法

スキャンしたところ、元原稿と色が異なる問題が発生することもあります。
これはキャリブレーションの調整が正しくない可能性が高いです。

この場合、キャリブレーション設定を見直しましょう。
OSやスキャナーの機種によってやり方は異なるので、それぞれのマニュアルを確認してください。
いずれの場合も、キャリブレーション設定の項目があるはずです。
そこで「実行」をクリックすると、自動的に補正データを取得します。
キャリブレーションを行っている際、原稿台やバーを動かすなどはしないでください。

スキャンサービスを利用すれば高品質なスキャンが可能

スキャンした際に黒くなるのには、いくつか原因があります。
原因を突き止めることができれば、正しく対処できます。
しかし中には原因が特定できないケースもあるかもしれません。

このような問題が起こらないようにしたければ、プロにお願いするのがおすすめです。
スキャンサービスを利用すればきれいに仕上げてくれますし、作業効率性も高まります。

【症状別】スキャンデータが黒くなる時の原因と対処法