紙の資料は扱いやすいものの、かさばってしまうのがデメリット。
複合機やコピー機でスキャンしてPDFファイルにすれば場所を取りません。
また、書類を電子化すると、複数人での共有も容易になります。
ここでは書類をスキャンしてPDFデータとしてパソコンに取り込む方法について紹介します。
複合機・コピー機で文書をスキャンしてPDFにする方法
紙資料をPDFデータにするためには、複合機やコピー機でPDFとして出力されるようにスキャンする必要があります。
スキャンの工程を以下で詳しく紹介します。
スキャンした文書をPDF化する基本的なやり方
まずはプリンターで印刷した資料をPDFデータとしてパソコンに取り込む方法を段階別にまとめました。
以下で紹介するのは一般的なやり方です。
機種によって細かなやり方が若干異なるので、個別のマニュアルを見て確認してください。
ガラス面または送り装置に書類をセット
まずは書類をガラス面にセットしましょう。
機種によっては原稿送り装置が装備されているものもあります。
その場合、原稿送り装置の方にセットしてください。
操作パネルから「スキャン(スキャナ)」を選択
原稿をセットできたら、操作パネルを見てみましょう。
「スキャナ」もしくは「スキャン」という選択肢があるはずです。
その部分をタッチします。
メニューのファイル形式でPDFを選択
書類をスキャンする際にpdf形式を指定する工程です。
スキャンする際、データのファイル形式を選択できるようになっています。
「ファイル名」もしくは「形式」という画面をタッチし、「PDF」を選択します。
PDFの保存先を指定
次にスキャンしてpdf変換したデータの保存先を指定するステップです。
PDFファイルを自分のパソコンに取り込みたければ、「フォルダ」タブを開き、自分のフォルダを選択します。
メールで送信する場合は、「メール」タブを開き、送信先のアドレスを選択すれば、PDFデータを送信できます。
スタートを押した後、スキャンしてPDFを作成
ここまでの段階を踏めば、実際にスキャンする準備は完了です。
設定などが画面に出てくるので、問題ないようなら、「スタート」ボタンを押しましょう。
すると自動的にスキャンされます。
スキャンしたPDFを確認し、名前を付けて保存
スキャンが完了したpdfファイルが、指定したパソコンに入っているかどうか確認しましょう。
PDFファイルを閲覧するためには、Adobe Acrobat Readerという無料ソフトを使用します。
現在使用しているパソコンに入っていなければインストールが必要です。
問題なくPDFファイルとして取り込まれていれば、あとは名前を付けて保存しましょう。
書類の中身の文章で検索可能にする(OCR処理)方法
文書をただPDF化しても、中身の文章は文字として認識されておらず、検索やコピー&ペーストができません。
OCR処理をすると、文字列を選択したり検索したりできるようになります。
ここではOCR処理の方法と活用するメリットについてみていきましょう。
OCR処理の方法
Adobe Acrobat DCを使ったOCR処理の方法を解説します。
こちらは有料ソフトですが、お試し期間があります。
1.Adobe Acrobat DCをインストール
2.Adobe Acrobat DCを起動させて対象のpdfファイルを開く
3.画面右側の編集メニューにある「スキャン補正」をクリック
4.上部テキストバーの中にある「テキスト認識」の右の逆三角形をクリック
5.「このファイル内」を選択
6.「テキスト認識」をクリックする
これでOCR処理は完了です。
処理がきちんと行われたか、pdfページ内の文字列を検索してみましょう。
「Ctrl+F」で文書内検索ができます。
ここに文字列を入れてヒットすれば、処理が適切に完了したことになります。
OCR処理のメリット
まず検索可能になるのが大きなメリットです。
書籍や書類をPDFファイルでパソコンに取り込んだ場合、どんなにボリュームがある資料でもすぐに見たい部分にたどり着けます。
コピー&ペーストできるのもメリットの一つです。
過去資料を参照する際に、手打ちする必要がなくなり作業効率がアップします。
また、OCR処理されたPDFファイルは、microsoft officeに変換可能でoffice上で編集できます。
原本に誤りがあれば、自由に編集できるので修正対応もできるようになります。
そもそもPDFとはどんなもの?
スキャンしたデータをPDF設定にする方法についてみてきましたが、そもそもPDFファイルがよくわからないという人もいるでしょう。
そこでPDFとは何かについて、JPEGとの違いを踏まえながら詳しく見ていきます。
PDFとは
PDFとは「Portable Document Format」の頭文字をとったものです。
文書データをデジタルで保存できるファイル形式です。
紙にプリントアウトした状態のままでパソコンに保存できます。
データをメールでやり取りする際、PDF形式はよく用いられます。
これはPDFファイルがどんな環境でも閲覧できるからです。
PDFとJPEGの違い
紙書類をスキャニングした場合、pdfかJPEGにするのが一般的です。
JPEGは1670万色の色彩に対応しており、圧縮率に優れるため、多くの色が使われている写真や画像を保存に適しています。
一方pdfファイルは、専用リーダーさえあれば使用環境に関係なく閲覧できる使い勝手の良さが特徴。また暗号化・パスワード制限が可能なので、セキュリティ面の安全性も高いです。
スキャンサービスなら大量の書類を一括でPDF化できる
複合機やパソコンがあれば、スキャンしてPDFファイルとして取り込むことは可能です。
しかし自分たちで行うと手間がかかったり、スキャンしたはずなのにPDF化できていなかったりという問題が起こりやすいです。
大量の書類をPDF化したい場合は、スキャンサービスの利用がおすすめです。
社内で行うよりコストが安く済む
スキャンサービスを利用するメリットとして大きいのは、コストカットができる点です。
大量の書類をスキャンするとなると、それなりの人員が必要になります。
場合によっては1日で完了せず、人件費もかかってしまいます。
またスキャンするためには複合機やコピー機などを社内に設置しなければなりません。
業者にアウトソーシングすれば、社員の通常業務に支障をきたすことなく、複合機のリース代必要ありません。
また書類をデータ化できれば、紙資料は破棄できますから、保管していたスペースをほかの用途で活用できます。
大判の書類もPDF化可能
大判のポスターや図面も、代行業者にお願いすればPDF化できます。
大判の書類は一般的な複合機ではスキャンできませんが、A0などの大きさなサイズの書類をスキャンできる業者があります。
自分たちではスキャンできないような大きなサイズの書類や文書をスキャンしたければ、代行業者にお願いするのも一考です。