原稿をスキャンすると色が変わる場合の対処法

スキャナーで画像や写真などをスキャンしたとき、色が変わる問題に直面したことはないでしょうか。
明らかにもとの原稿と異なる色味になる、モニター上で確認した色と違う、といった状況に陥るケースは少なくありません。
本記事では、スキャンデータの色が原稿と変わってしまう原因や、具体的な対処法を解説します。
お困りの方は、ぜひ参考にしてください。

スキャンをすると色味が変わる可能性がある

スキャンをすると色味が変わる

ひと口にスキャンデータの色が変わるといっても、さまざまなパターンが考えられます。
色が暗くなってしまうケースもあれば、薄くなってしまうこともあります。
スキャンの実行により、原稿と色味が変わる可能性がありますが、ここでは暗くなる、薄くなるの2パターンにおける原因を解説しましょう。

暗くなる場合

パソコンのモニターで見たときはイメージ通りだったのに、スキャンすると黒くなる、といった症状です。
モニターに表示されている画像とプリンターでは発色方法が異なるため、このような症状が起こります。
また、取り込んだデータに黒い筋や影が写り込んでしまうのなら、原稿ガラスや自動原稿送り装置が汚れている可能性があります。
このケースでは、原稿ガラスや自動原稿送り装置をキレイに掃除することで解決できるでしょう。
取り込んだ画像が真っ黒になってしまうのなら、スキャナが正常に稼働していない可能性があります。

薄くなる場合

全体的に色味が薄くなってしまうのも、スキャン時におけるトラブルとして少なくありません。
実は、本来の色よりも明るく発色されるものがある一方で、色味が薄くなってしまうものもあります。
特に黒は、スキャナーの明るさ補正の影響を受けやすく、色が薄くなる傾向が顕著といえるでしょう。

では、補正をまったく加えなければ問題ないのかというと、そうともいいきれません。
補正をしないと裏写りが生じてしまうことがあります。
黒が多少薄くなってしまうのは、ある程度仕方のないことなのです。

スキャンデータの色が変わる時の対処法

スキャンデータの色が変わる

スキャンデータの色が変わってしまうときの対処法としては、スキャン設定の色調整をする、キャリブレーションを行うなどが挙げられます。
また、スキャナー本体にトラブルが生じていると、色が変わる、薄くなるといった症状が生じるおそれがあるため、機械そのもののトラブルもチェックしましょう。

スキャン設定の色調整をする

スキャナーには、色の調整ができる設定機能が備わっています。
基本的にどのスキャナーにも備わっていますが、メーカーやモデルにより設定方法が多少異なるため注意が必要です。
スキャナーの設定で、明るさやコントラスト、ガンマ値やトーンカーブを調整すると、症状を改善できる可能性があります。

明るさとコントラストの変更

明るさの変更を行うことにより、画像全体の明るさを調整できます。
標準値から明るくすればより鮮明で美しく、暗くすれば落ち着いた色合いの画像へ調整可能です。
明度をあまりにも高めすぎてしまうと、不自然かつぼんやりとした仕上がりになってしまうため注意しましょう。
補正を弱めることにより、淡い色合いがしっかり発色するようになります。

逆に、補正を強めれば裏写りを回避でき、黄ばみや汚れの除去も可能です。
また、画像の明暗差はコントラストで調整をします。
数値を大きくすればはっきりとした画像に、小さくすればぼんやりとした印象になります。

ガンマ値やトーンカーブの調整

ガンマ値の調整により、画像データの印象を大きく変えられます。
ガンマ値の数値を大きくすれば全体的に白くぼんやりとした印象となり、低くすると暗くなります。
文書のような文字をはっきりと読み込みたい場合には、ガンマ値を下げるのが一般的です。
写真をスキャンするときは、ガンマ値を上げることにより細かな色の違いを再現できるでしょう。

トーンカーブ調整でも、画像の色味を調整できます。
トーンカーブ調整は、メーカーやモデルにより設定方法が異なるため、説明書をチェックしつつ試しましょう。
数値を調整するのではなく、[ハイコントラストにする][カスタムカーブを作成]などの選択肢から選び調整を実行するタイプが多くを占めています。

キャリブレーション(色合いの調整)を行う

キャリブレーションを実行することにより、色味の調整が可能です。
まずは、キャリブレーションの概要を把握し、そのうえで具体的な調整方法を覚えましょう。
ここでは、キャノンとブラザーホームにおける操作方法を解説します。

キャリブレーションとは?

入出力時における色の違いを補正し、統一感を出すために行うのがキャリブレーションです。
スキャナーだけに限らず、パソコンやプリンターなどでもキャリブレーションはできます。
画像全体における発色バランスの調整がキャリブレーションの目的です。
文字の色がズレている、画像の色味が変わっている、といったケースではキャリブレーションを行います。

操作方法

キャリブレーションのやり方は、メーカーやモデルによって異なります。
まずは、キャノンのスキャナーを使用するケースにおける操作方法を見ていきましょう。

・キャノン
アプリケーションを起動したら、スキャナドライバを表示します。
[設定]のタグを開き、[キャリブレーション]を選択しましょう。
基本的にはこれだけで設定は完了です。
機種にもよりますが、だいたい1分ほど時間がかかります。
また、中には手動によるキャリブレーション設定ができないものもあるため、事前に取扱説明書で確認しましょう。
なお、さまざまな問題によってキャリブレーション情報に不具合が生じているケースもあります。

このようなケースでは、一度スキャナーの情報をリセットしましょう。
電源をいったん落とす、コンセントを抜いて再度挿す、ドライバの削除やインストールを行うなどの操作で、情報のリセットが可能です。

・ブラザーホーム
目安としては、8,000回以上スキャンを行った機種でキャリブレーションを実行します。
また、スキャナーを長期間使用していなかったときにも、キャリブレーションの実行により色味の変化が改善できます。
なお、ブラザーホームのスキャナーでキャリブレーションを行う場合、別途キャリブレーションシートが必要です。

製品パネルから[メニュー]を選び、選択ボタンで[CAL]を表示させましょう。
キャリブレーションシートをもち、手前に黒い部分が来るようにしてセットしてください。操作パネルから[OK]を選ぶと、キャリブレーションがスタートします。
内部に送られたキャリブレーションシートが排出されると、パネルに[OK]が表示されます。

スキャナ本体のトラブルをチェックする

スキャナー本体にトラブルが発生していると、色味が変わってしまうおそれがあります。
まずは、キャリブレーション情報のリセットを試してみましょう。
それでも改善が見られない場合には、カスタマーエンジニアへの相談をおすすめします。

キャリブレーション情報をリセット

スキャナー本体に何かしらのトラブルが発生していると、画像が暗くなる、薄くなるといった症状が生じてしまうことがあります。
このような状況においては、キャリブレーション情報のリセットを試みることで、状態を改善できる可能性があります。

まずは、パソコンやスキャナーの電源を入れ直してみましょう。
これで改善できればよいのですが、できないのならドライバの削除、再インストールも実行してください。

カスタマーエンジニアへ相談

ほとんどのスキャナーメーカーでは、カスタマーエンジニアによるサポート体制が整えられています。
機器の使用に関する疑問やトラブルに関する質問、相談などを受け付けているため、上記の方法で改善しないときはカスタマーエンジニアへ相談してみましょう。
サポートの連絡先は、メーカー公式ホームページに記載されていることがほとんどです。

また、スキャナーの説明書に窓口の連絡先が記載されていることも多いため、チェックしてみましょう。
なお、カスタマーエンジニアへ相談するときは、できるだけ詳しく症状を伝えることを忘れないでください。

>【症状別】スキャンデータが黒くなる時の原因と対処法

スキャンをすると映らない色がある

スキャンをすると映らない色がある
スキャンの読取方式により、映らない色があることを覚えておきましょう。
また、蛍光ペンのような映りにくいものも、方法次第ではキレイに取り込めます。
詳しく見ていきましょう。

スキャンの読み取り方式による違い

スキャナーの読取方式は、大きくわけてCIS方式とCCD方式の2タイプがあります。
前者はサイズの小さな機器で採用されているケースが多く、蛍光ペンの写りがよくない特徴があります。

光源として、赤と緑、青のLEDを使用していることが特徴です。
後者は、業務用など大きなサイズの機種で採用されており、蛍光ペンの写りがよい特徴があります。
こちらは、白色のLEDを光源としています。

蛍光ペンをきれいに写す方法

ブラザーホームのスキャナーを使用するケースでは、ControlCenterで明るさ調整を行うことにより蛍光ペンの色をキレイに読み取れます。
ControlCenterを起動後、[スキャン]→[カスタム]→[カスタム設定]と進み、明るさを[-50]→[OK]と設定しましょう。
この状態で一度スキャンし、写りを確認してください。

色味が気になるときには設定の見直しやキャリブレーションを試してみよう

スキャン時の色味が気になるのなら、キャリブレーションを試すほか、キャリブレーション情報のリセットも試してみましょう。
改善が見られないときは、カスタマーエンジニアへの相談をおすすめします。

なお、色味を気にせず大量のスキャンを実行したいときは、スキャンサービスの利用がおすすめです。
一定品質で大量のスキャンが可能であり、さまざまなオプション対応もしてもらえます。
併せて検討してみましょう。