一般的な家庭用のスキャナーでは、A3サイズに対応できないケースが少なくありません。
これまで、A3サイズの文書や図面をスキャンしようとして、困ったことのある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、A3サイズをスキャンする方法や、複合機・プリンター、業者の選び方などを解説します。
A3サイズをスキャンする5つの方法
さまざまな方法がありますが、本記事では一般的な5つの方法をご紹介します。
それぞれのスキャン方法にメリットとデメリットがあるため、事前に把握しておきましょう。
A3サイズのスキャンならコンビニで可能
大手コンビニチェーンなら、一部をのぞきほぼすべての店舗にA3サイズ対応のマルチコピー機が設置されています。
コンビニのコピー機を使用するメリットは、使いたいときに利用できることです。
スキャナーを自宅や会社へ導入する必要がなく、必要に応じて利用できます。
デメリットとしては、その都度費用が発生すること、先客がいる場合には終わるまで待つ必要があることです。
A4対応スキャナーでA3を分割スキャンし画像を合成する
一度にA3サイズをスキャンできずとも、分割して取り込んだデータを合成する方法があります。
一般的な家庭用のスキャナーや複合機なら、A4サイズに対応していることが多いため、すでに機器を所有している方におすすめです。
スキャナーに合成機能がある場合とそうでないケース、どちらも解説します。
スキャナーに合成機能がある場合
A4までしか対応していないスキャナーでも、合成機能が備わっているのならA3サイズの原稿をスキャンできます。
機種によって方法はやや異なりますが、よくあるのは原稿を半分に折ってスキャンするやり方です。
半分に折ることで、表と裏を同時にスキャンし、データを合成してひとつの画像にできます。
セルフで画像合成する場合
分割して取り込んだ画像を、Photoshopなどの画像編集ソフトでひとつに合成する方法です。
A3サイズ非対応のスキャナーであっても、この方法なら取り込んでひとつの画像データとして保存できます。
ただ、画像編集専用のソフトが必要で、なおかつある程度編集のスキルがないと難しいでしょう。
スキャナーをレンタルする
コピー機やスキャナーなどを貸し出ししている業者から、A3に対応しているスキャナーをレンタルする方法です。
レンタル期間中は自由に使えるため、スキャンが必要な原稿の枚数が多い場合におすすめです。
ただ、この方法はスキャナーの設置場所の用意と、労力もかかります。
スキャナーを購入する
A3サイズ対応のスキャナーは市販されているため、それを購入して使用する方法です。
購入して所有すれば、いつでも好きなときにスキャンが可能で、継続的にスキャンが必要になるケースにも適しています。
ただし、A3対応のスキャナーは高額なものが多いため、初期費用の高さがデメリットです。
スキャン業者に依頼をする
専門業者へ依頼するメリットは、作業の手間がかからないことです。
任せておけば、ハイクオリティなスキャニングを行ってくれるため安心できます。
スキャンだけでなく、OCR処理や出張対応などのサービスもあるため、さまざまなシーンに対応できるのも魅力です。
ただ、業者への依頼は完了まで1~3日ほどかかることが多いため注意しましょう。
業者によって納期が異なるため、事前の確認が必要です。
縦向きのA3サイズをスキャンするには?【よくある質問】
基本的には、原稿の向きは気にせずそのままスキャンしましょう。
縦の原稿でも横向きの画像データとなりますが、あとから専用ソフトで向きを修正します。
編集メニューから[回転]を選び、回転させたい角度を指定して実行しましょう。
また、事前に原稿の向きを設定できる機種もあります。
A3スキャン対応の複合機・プリンターの選び方
市販されているA3スキャン対応の複合機・プリンターを選ぶときには以下のポイントを押さえておきましょう。
まずは複合機とプリンターの違い、種類を理解し、どのような機能を備えているかをチェックしてください。
複合機とプリンターの違い
複合機とプリンターは、備えている機能が異なります。
複合機は、コピーやスキャン、ファックスなどさまざまな機能が備わっていますが、プリンターはプリントアウトに特化しています。
プリントアウトだけに使いたいのならプリンターを、スキャンやデータの保存、出力までマルチに対応できる機器が必要なら複合機を選ぶとよいでしょう。
A3対応複合機・プリンターの種類
A3対応複合機・プリンターは、インクジェットとレーザーの2種類があります。
印刷方式が異なり、それぞれに特徴があるためきちんと把握しておきましょう。
インクジェット
多くの家庭用プリンターや複合機で採用されている印刷方式です。
用紙へインクをダイレクトに噴射し、プリントアウトします。
文字だけの原稿はもちろん、イラストや写真の印刷にも適していることが特徴です。
インクジェット方式を用いた機種は軽量なものが多いのも特徴といえるでしょう。
レーザー
熱でトナーパウダーを溶かし、用紙へ吹き付ける印刷方式を指します。
インクジェットほどクリアな画質で印刷はできませんが、印刷のスピードが速いため、大量の原稿をプリントアウトするのに適しています。
レーザー方式の機種はインクジェットに比べて機器が大型になりやすく、スペースを多くとってしまうため注意が必要です。
機能をチェック
市販の複合機やプリンターに備わっている機能は、機器によって大きく異なります。
主にチェックすべきポイントは以下の3つです。
- 画質
4色や6色など、機種により使える色が異なります。
写真のスキャンやプリントアウトなら6色で、なおかつインクジェットがおすすめです。
テキスト文書のスキャンやプリントアウトなら、4色レーザーでも十分でしょう。 - 印刷速度
製品のスペック表には、1分あたりに印刷できる枚数が記載されています。
短時間でたくさん印刷したいのなら、1分あたりにプリントアウトできる枚数が多い機種を選びましょう。 - wi-fi対応の有無
wi-fiに対応していれば、ケーブルレスでスキャンやプリントアウトが可能です。
より便利な使い方ができますが、その分製品は高額になる傾向があるため注意してください。
スキャン代行業者の選び方。A3以上もラクラクお任せ!
大量のスキャンでも、安定したクオリティで仕上げてくれることがスキャン代行業者へ依頼するメリットです。
以下、スキャン代行業者の選び方をまとめました。
対応サイズの確認
基本的に、専門業者ならA3以上のサイズへ対応していることがほとんどです。
ただ、中には対応していない、もしくはA3以上は割高になる、といったこともあるため、事前の確認を忘れないでください。
品質とセキュリティのチェック
品質の判断材料としては、文書情報管理士の資格を取得しているかどうかが挙げられます。
取得しているかどうかを確認し、併せて過去の実績もチェックしましょう。
また、プライバシーマークやISO27001、ISO9001などを取得しているかも確認してください。
これらを取得している業者なら、セキュリティに力を入れていると判断できます。
納期、料金の確認
スピード納品が可能な業者もいれば、1~3週間程度かかるところもあります。
データが必要なときに間に合うよう、納期をしっかり確認しましょう。
また、料金面も必ずチェックすべきポイントです。
単価や料金システム、追加料金発生の有無なども併せてチェックしておくと安心です。
追加サービスの有無
出張サービスやOCR処理、原本の現状復帰など、業者によってさまざまな追加サービスが用意されています。
追加サービスが多ければ良いわけでなく、必要なサービスを提供しているかどうかを確認しましょう。
代表的な追加サービスとしては、上記以外にもテキスト文字入力や原稿の集荷、画像加工などが挙げられます。
>大判スキャンサービスを詳しく解説!料金相場・対応書類・業者の選び方
まとめ
コンビニのマルチコピー機やスキャナーのレンタル、画像の合成、業者への依頼など、A3サイズの原稿をスキャンする方法は多々あります。
メリットとデメリットを把握したうえで、もっともベストな方法をチョイスしましょう。
なるべく早くスキャンしたい、大量の原稿を取り込みたい、といったケースでは専門業者への依頼がおすすめです。
費用はかかりますが、安定した品質で大量スキャンが可能だからです。
必要に応じて、専門業者への依頼も検討してみましょう。