スキャンした文書をPDFデータとして保存した場合、検索がしにくいデメリットが生じます。
PDFにすると文字も画像として認識されるため、文字を指定して検索ができないのです。
このような問題を解決してくれるのが、透明テキスト付きPDFです。
本記事では、透明テキスト付きPDFの編集方法や活用術などを解説しましょう。
>透明テキスト付きPDFって一体何?便利な活用術や作成方法を解説!
PDFを透明テキスト化したときの編集方法
透明テキスト化したPDFを編集するには、ツールを使用します。
さまざまなツールで編集が可能ですが、ここではAdobe AcrobatやPDFエレメントなどを使用した編集方法をご紹介します。
Adobe Acrobatの透明テキスト編集の場合
Adobe Acrobatは、Adobe社がリリースしたPDF編集ができるソフトウェアです。
無料で利用できるAcrobat Readerが有名ですが、こちらはPDFファイルの閲覧のみに特化しており、編集機能はありません。
ここでは、Acrobat9までと、X以降の編集方法をお伝えします。
Acrobat 9まで:「TouchUp テキストツール」を使用
PDFを開き、[ツール]→[高度な編集]→[TouchUpテキストツール]と進みます。
変更したいテキストをクリックすると、バウンディングボックスが選択できるテキストの領域を囲みます。
さらにそこから、変更したいテキストをドラッグで領域選択しましょう。
ドラッグした部分のテキストが青くなるため、この状態でテキストの削除やスタイルの変更、追加などを行います。
Acrobat X以降:「文書テキストを編集」
[ツール]から[文書テキスト編集]を選択しましょう。
編集したい部分を選び、通常の手順で編集を行います。
透明テキストを表示したいのなら、テキストを選択して右クリックし、[TouchUpのプロパティを表示]→[塗りつぶし]と進みます。
透明テキストの文字を修正するのなら、一度文字を赤くし、修正したい文字を削除して新たなテキストに変換します。
フリーソフト【PDFエレメント】の場合
PDFに新たなテキストを追加したい場合、ソフトを起動してファイルを開きます。
メニューバーから[編集]→[テキスト追加]と進み、文字を追加したいときに領域を展開します。
既存テキストの文字を変更、挿入したいケースでは、[編集]を選択してPDF編集モードへ移行します。
テキストの入力枠が表示されるため、編集や削除、フォントの変更などを行ってください。
その他有料ソフトの紹介
透明テキスト付きPDFの編集ができる有料ソフトには、e.Typistや読取革命、名刺管理などがあります。
また、簡単な操作でPDFを自在に編集できる、瞬間PDF編集も、透明テキスト付きPDFの文字削除や書き換えなどが可能です。
おすすめのソフトは、いきなりPDFです。
長く愛されているロングセラー商品で、操作性のよさや機能性の高さで人気があります。
透明テキスト付きPDFの編集はもちろん、フォルダの一括PDF化やZipファイルのまま変換、ダブルクリックによる簡単編集など、さまざまな機能が搭載されています。
PDFの透明テキストの編集と通常のテキスト編集の違い
まず、PDFに記載されている文字は、そのままではテキスト編集できないことを覚えておきましょう。
ツールの編集機能を使えば、PDFにテキストの追加や注釈としてテキストを加えることが可能です。
PDF上の文字はそのままではテキスト編集できない
スキャンしてPDF化したデータは、基本的に画像として認識されます。
このままでは編集やキーワード検索ができませんが、OCR処理を施すことにより編集が可能になります。
フォントも設定すれば、もともとのデータとほぼ同じものにできるでしょう。
編集機能を使ってPDFそのものにテキストを書き込むことができる
ツールの編集機能を用いれば、新たにテキストボックスを追加してそこへ文字を入力できます。
PDFそのものへ文字を加筆できる方法です。
もうひとつの方法として、テキスト注釈を使う方法が挙げられます。
PDFそのものへ手を加えるのではなく、レイヤーを重ねてそのうえに書き込むようなイメージです。
PDFのその他編集活用術
ここからは、PDFの編集でできることをいくつかご紹介します。
覚えておくと、今後業務で役立てられるかもしれません。
PDFの編集で出来ること
- PDF内の文字を編集
- 新たなテキストの追加
- フォントの色や大きさなどを調整
- PDFに強調したいものを追加
- 透かしや画像、スタンプを追加
- 手書き文字の挿入
- PDFのページ編集
- PDFのテキストプロパティを変更
PDFの編集で文字を消す方法
Adobe Acrobatなら、メニューから[表示]→[注釈]→[描画マークアップ]と進み、任意に図形を選択して領域を決めます。
右クリックから[プロパティ]→[表示方法]→[色]→[塗りつぶしの色]と進み、最後にOKをクリックすると塗りつぶせます。
PDFの編集で埋め込んである文字のサイズを変更する方法
Adobe Acrobatで[ツール]→[PDFを編集]→[編集]と進みます。
変更するテキストを選び、右側のパネルからスタイルやサイズなどを選びましょう。
これで、選択した領域に設定が反映されます。
PDFを編集するときの注意点
PDFに編集制限がかけられているのなら、編集ができません。
データの安全性を確保するため、セキュリティ対策として制限がかけられているケースがあるため注意しましょう。
Adobe Acrobatでセキュリティをかけるなら、[ツール]→[保護]→[暗号化]と進み、[パスワードによるセキュリティ]画面を開き、必要に応じたセキュリティをかけます。
まとめ
PDFを透明テキスト化したときは、さまざまな専用ツールを利用することで編集が可能です。
まずはフリーソフトで試し、物足りなければ有料ソフトを検討してみましょう。
本記事でお伝えしたように、編集ツールがあればPDFのさまざまな編集ができます。
業務効率化や生産性向上の効果も期待できるため、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。